オンラインカジノ運営で重要なライセンスを解説|代表的な第三者機関も紹介
- 公開日:2022年11月16日
- 更新日:2024年4月4日

オンラインカジノは世界各国からライセンスの発行や第三者機関からの監査を受けて合法的に運営しています。これは実際にお金を賭けて遊ぶ『カジノ』を運営する以上、イカサマや不正を防止する組織だという信頼性を得る必要があるためです。
世界には約2000サイト以上のオンラインカジノが存在すると言われていますが、このライセンスを取得有無によって、ある程度危険性の判断が可能です。
今回はそんなオンラインカジノが取得しているライセンスや、監査を行う第三者機関の仕組みについて紹介していきます。
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この記事を読んだらわかること
- オンラインカジノにおけるライセンスの重要性と運営の仕組み
- オンラインカジノにライセンスが発行される基準
- 信頼性の高いライセンスとは
- オンラインカジノのライセンスと並ぶ信頼性の証『第三者機関』とは
目次
オンラインカジノ運営の仕組みとライセンスの関係

どんなライセンスがあるのか解説する前に、オンラインカジノの運営の仕組みを簡単に確認しておきましょう。
名称 | 説明 |
---|---|
プレイヤー | プレイヤーは決済会社を通じてオンラインカジノへ入金・出金を行います。 |
オンラインカジノ(運営会社) | オンラインカジノは決済会社を通じでユーザーからアカウントへ入金してもらい、勝利したユーザーに対して報酬を支払います。 ユーザーがプレイするカジノゲームはソフトウェア会社から提供してもらい、その分の提供費用を支払っています。 |
決済会社 | ユーザーとオンラインカジノの間に立ち、お金のやり取りを仲介している会社です。 ▶️オンラインカジノで使える決済方法一覧はこちら |
ソフトウェア会社 | オンラインカジノと契約し、カジノゲーム(ゲームのソフトウェア)を提供する会社です。 ▶️オンラインカジノのソフトウェア一覧はこちら |
政府・監査機関 | オンラインカジノが公平に運営できているか審査する機関です。 主にライセンスを発行しています。 |
オンラインカジノ運営にはなぜライセンスが必要なのか
オンラインカジノ運営でライセンスが必要な理由は下記の2つです。
- ユーザーからの信用を得るため
- 合法的に運営している証明をするため
政府が発行するライセンスは、オンラインカジノの合法性を政府や自治体が認めたものです。
このライセンスを取得していないオンラインカジノは違法となり、運営者が逮捕されてしまう場合もあります。
また、違法性の高いオンラインカジノは、登録した個人情報を抜き取られたり、出金ができなかったりと悪質な運営を行なっている可能性が高くなるため、ライセンスの有無はプレイヤーにとって重要です。
なお、オンラインカジノの運営企業が意図していなくても、マネーロンダリングの温床になったり、マフィアなどの反社会的な組織の資金源になる危険性も十分にあります。そのため取得するライセンスは、審査が厳しく、取得が難しいものほど信頼性が高くなるということも覚えておきましょう
ライセンスには取得難易度がある
ライセンスは国ごとに発行しているため、実は発行する基準が国ごとに異なります。基準が厳しい国もあれば、使用料さえ払えばライセンスを取得できるような基準が緩い国もあるのです。
基準が緩いライセンスだと、取得しているからといって安心することはできません。オンラインカジノの安全性を調べる際は、ライセンスの有無だけでなく、その政府のライセンスを取得しているかを確認してください。
代表的なオンラインカジノのライセンス
一概にライセンスといっても、オンラインカジノごとに取得しているライセンスはそれぞれ違います。
ここではオンラインカジノへライセンスを発行する代表的な政府を紹介していきます。
マルタ共和国(mga)

地中海に浮かぶマルタ共和国では、2000年からマルタゲーミング委員会(mga)によってオンラインカジノのライセンスを発行しています。
マルタのライセンスは現時点で、世界で最も取得・維持が難しいと言われていて、依存症からのプレイヤーの保護や違反行為の取り締まり、法律の厳守や公平なゲーミングチェックされています。
何度審査を受けても認められないカジノや、一度審査に受かっても不定期に行われる審査でライセンスを剥奪されるカジノも少なくありません。
確実に安全で信頼性の高いカジノで遊びたいという人は、マルタライセンスを取得しているカジノを選択すれば間違い無いでしょう。
キュラソー(Curacao eGaming)

中米のカリブ海に位置するオランダ領キュラソーでは、Curacao eGaming(キュラソーイーゲーミング)のライセンスを発行しています。
上記のマルタ共和国のライセンスよりも若干規制は緩いですが、それでも厳しい審査が行われており、安全性が高いと言われています。
また、仮想通貨を使用可能だったり、入出金の上限額を設定できたりと、厳格すぎるマルタのライセンスでは難しいサービスも採用しやすいため、近年では多くのオンラインカジノがキュラソーライセンスの取得や変更に踏み切っている状況です。
カナワケ(KAHNAWAKE GAMING COMMISSION)

カナダ・ケベック州のモントリオール周辺にある先住民の独自政府では、KAHNAWAKE GAMING COMMISSION(カナワケ・ゲーミングコミッション)というライセンスを発行しています。
カナワケは1996年に発足し、様々なゲーミング委員会とも協定を結びながら、マネーロンダリングや異常取引、テロ対策などに対して厳しく取り締まっています。
こちらもマルタほどではありませんが、厳格な審査を行っている政府の一つと評判です。このライセンスを取得しているオンラインカジノは、決済スピードが優秀なサイトも多く、複数ライセンス取得のサイトも存在します。
PAGCOR

フィリピン政府では、PAGCORというライセンスを発行しています。
ライセンスの信頼度としてはこれまでのライセンスよりやや劣りますが、PAGCORを取得しているオンラインカジノは、他のライセンスと同時取得している場合が多く、他のライセンスも合わせて判断するが良いでしょう。
審査には取得のための手間も増えるため、ライセンスを複数取得しているのは信頼性が高いとも判断することが可能です。
ジブラルタル(HM Government of Gibraltar )

ジブラルタル自治政府では世界で最も厳しいライセンスの1つを発行しています。
このライセンスはこれまでの運営実績や高額な更新資金が必要なため、運営母体が老舗であったり、経営面で安定した基盤を持つオンラインカジノが多く取得しています。
これまでにこのライセンスを取得できたオンラインカジノは40社以下しかないことからも非常に狭き門であることは一目瞭然です。
オンラインカジノのライセンスを発行している国(政府)
オンラインカジノのライセンスを発行している国(政府)は下記表でご確認ください。
地域 | 国 |
---|---|
EU・ヨーロッパ系 | イギリス(UK) ジブラルタル(イギリス領) マン島 マルタ共和国(イギリス連邦加盟国) オルダニー島 キュラソー島(オランダ領) アイスランド |
カリブ海諸国 | アンティグア・バーブーダ(イギリス連邦加盟国) ドミニカ |
中南米付近 | ベリーズ コスタリカ パナマ |
その他 | オーストラリア北方領 カナダ モホーク政府 フィリピン |
ライセンスと並ぶ信頼性の証『第三者機関』
ここまでの説明で、オンラインカジノの運営にはライセンスを取得する必要があるということは理解できたと思います。しかし、ライセンスだけでOK・もう信頼しても大丈夫というわけではありません。
なぜならば、ライセンスを取得した後に見えないところで不正を行っている可能性もあるからです。
そのため、多くのオンラインカジノではライセンスの他に、第三者機関からの監査を定期的に受けていることが多いのです。この第三者機関のよる監査は、オンラインカジノに義務付けられているわけではありませんが、安心安全に遊びたいユーザーは必ずチェックしておきたい要素の1つです。
代表的な第三者機関
ライセンス同様、オンラインカジノを監査する第三者機関には様々な種類があります。
ここではそんな第三者機関の代表例を紹介していきます。
eCOGRA

eCOGRAの認定基準
・ゲームがルールをきちんと守ったものか
・ゲーム結果と勝利金額が対応しているか
・ゲームが正しく機能しているか
eCOGRAは、オンラインカジノ業界で最も有名で、信頼性の高い第三者機関です。2003年にオンラインカジノ業界の健全化のために設立されたNPOで、正式名称は『e-Commerce and Online Gaming Regulation and Assurance』です。
認定の際には監査の以外に、100ページ以上の報告書を提出する必要があり、一発で合格したオンラインカジノは現在までにひとつもありません。
また、審査基準が改正されるごとに審査が行われ、審査に合格しなければ認証を剥奪されます。こういった厳しさがあるため、オンラインカジノが長年eCOGRAの認証を維持してきたということだけでも信頼性が高い証拠と言えます。
eCOGRAは、オンラインカジノとプレイヤー間でトラブルが発生した際の仲裁にも入ってくれるため、プレイヤーにとってはこの上なく頼もしい存在と言えるでしょう。
GLI(Gaming Laboratories International)

GLIの認定基準
・ゲーミング機器がお金を正しく扱っているか
・RNG(乱数発生装置)のテスト
・自己規制プログラムが働いているか
GLIは、オンラインカジノだけでなくラスベガスやマカオといった、本場カジノで設置されているゲームマシンの公平性などに対する監査も行っている監査機関です。
1989年にアメリカで設立された民間企業(元はTST)ですが、その信頼性の高さは折り紙付。カジノ業界の監査機関として、9割の世界シェアを誇っています。
2018年にはスロットやカジノゲームなどを検査する機関として日本政府から指定され、『GLI JAPAN』という機関もが発足するなど、eCOGRAに比肩する存在感を放っています。
iTech Labs

iTech Labsの認定基準
・ゲームがルールをきちんと守ったものか
・ゲーム結果と勝利金額が対応しているか
・ゲームが正しく機能しているか
iTech Labsは、世界中のオンラインカジノゲームのRNGテストなどを行っている第三者機関です。2004年にオーストラリアで設立され、現在はアジアやヨーロッパのあらゆる地域に展開されています。
iTech Labsでは、RNGテストの他に還元率(RTP)やセキュリティ検査、ゲーム・プラットフォーム・スポーツベッティングの認定・総合テストなどを行っていて、NETENTなどの大手ソフトウェア会社のテストも手がけています。
GamCare

CAMCAREは、プレイヤーがギャンブルをする上できちんと自己コントロールができるように支援している民間団体です。
1997年にイギリスで設立され、オンラインカジノなどと連携して問題を抱えているプレイヤーにカウンセリングやアドバイスなどを行います。
もちろん秘密厳守で、イギリス以外の全世界のプレイヤーの相談も受けています。
また、オンラインカジノなどに対してプレイヤー自身がプレイ制限などを設定できるような機能の設置も促しています。
TüV compliant(テュフ コンプライアント)

TüV compliant(テュフ コンプライアント)は、ドイツを本拠地とする『テュフラインランド』のサービスです。
テュフラインランドはカジノに関わらず、自動車や医療機器など人命に関わる事業の透明性・誠実性・公平性といったコンプライアンスも検査・認証・監督します。カジノ以外の判定基準も取り入れられているので、ギャンブル業界だけでなく一般社会からの信頼性も同時に得られます。
カジノゲームを配信するソフトウェアもライセンスを取得している
実は、オンラインカジノへカジノゲームを提供しているソフトウェア会社もライセンスを取得しています。これは、カジノゲームのソフトに不正がないことをソフトウェア会社も証明する必要があるからです。
ソフトウェア会社のライセンスを確認するには、企業のホームページ下部を確認してください。

オンラインカジノ自体がライセンスを獲得していても、遊べるソフトウェアがライセンスを獲得していない場合、ソフトウェア側が不正している場合もあるので、よく遊ぶソフトウェアに関しては確認することを推奨します。
【まとめ】オンラインカジノのライセンスは信頼の証
この記事のまとめ
- オンラインカジノの運営の仕組み
- オンラインカジノの信頼性を高めるライセンスと第三者機関の存在
- オンラインカジノの取得している代表的なライセンス
- オンラインカジノが審査を受けている代表的な第三者機関
いかがでしたか、オンラインカジノとライセンスの関係は理解できたでしょうか。
ライセンスを取得しているオンラインカジノは厳しい審査をクリアし、その安全性は総じて高いと判断できます。また第三者機関の継続的な監視も行われているため、不正行為が行われる可能性は限りなくゼロに等しいと言えるでしょう。
しかし、ライセンスにも信頼度の差はあるので、特に審査が厳しいことで有名なマルタ共和国やジブラルタルで発行されたライセンスを取得しているオンラインカジノを選べば、より安全にカジノゲームをプレイすることができます。